
【BLOG】舞台スタマイ。振り返り②
前回のブログに続き、
舞台スタマイの振り返りをさせていただきます。
稽古場でも仲の良い姿をお見かけしていて、
温和な雰囲気と家族の絆をお二人ご本人からも感じていた都築兄弟。

ガラスのような繊細なものに触れているようで、
より丁寧に言葉を伝えなければと思いました。
きっと面白いことや楽しいことも好きなお二人だったので、
稽古では緊張感はありつつもとても緩やかな時間が流れていました。
笠原さんご本人の優しさもあり、断固たるものはありつつも愛に溢れていた誠さん。
工藤さんご自身の温かい繊細な心もリンクして、一瞬で華が咲く存在感のある京介くん。


九条家の皆さんは、
常に優しく分け隔てなく、その背中を追いたくなる九条さん役の八神さんを筆頭に、
皆さんそれぞれの個性的なパズルのピースが、
綺麗に重なり合わさったような仲の良さを感じました。
それはきっと、
劇中のいろんな場面で皆さんも感じるものだったのではないでしょうか。

御堂さんのストイックさや柔らかな性格で、冷静な言葉の中にも優しさを感じた新堂さん。
高梨さんの末っ子な愛され力で、大人びた天才肌な姿の中にもその愛され力を感じたカナメくん。
新井さんの仲間想いでチャーミングな優しさが、ぴったり融合し存在していた桐嶋さん。
八神さんの寛大なお心と広い視野の気遣いで、威厳の中にも温かい想いを感じた九条さん。
千葉さんの役への愛と緻密な組み上げが説得力をもたらし、背負った全てが真に在った宮瀬さん。





そんな九条家の皆さんの温かさが役にも反映され垣間見えていたからこそ、
あの九条さんと宮瀬さんの対面を目の当たりにするのは本当に苦しかったです。
役や転換など多くのことを担う中でも、
「大丈夫ですか?」「こうした方がやりやすいですか?」と、
全体を通して最善のサポートもいつも考えてくださっていたアンサンブルキャストの皆さん。

笑顔も温かく常に謙虚な姿勢と優しさで、お気遣いや温かい言葉もくださっていた遠山さん。
笑顔での挨拶も欠かさず、シーンをぱっと変える役目も多く柔軟にこなしていた藤野くん。
一番の相談役でもありオアシスでもあり、色んなことにおいて沢山支えてくれて、作品においても色んな色の花を添えてくれていた花都ちゃん。
稽古中どんなに多くのものを背負っても、
すべてを完璧に時にユーモアも交えながら、
全員のサポートをしてくださったアンダースタディのお二方。
まとう雰囲気も器用に変えて、そして時にユーモアでも笑わせてくださった矢野さん。
素直にお芝居に向き合い、役のイメージをいつも真っ直ぐに体現し渡してくださった立松くん。
進む道に迷いがないよう尊重してくださったり、
表現として魅せるものの中でも細かな心情の描写にも寄り添ってくださったり、
常に真っ直ぐ道を指し示してくださった演出の野元さん。
全キャスト、全セクション、
その細かで巧みなサポート無くしては全てが成り立たないと言っても過言ではない、
思いやりにも溢れていつも笑顔が素敵な演出助手の佐々木さん。
常に作品に人に愛をもっていらっしゃって、
時に盾ともなる強さとそして温かさをもって私たちを見守ってくださり、
今回この作品に役に出会わせていただき見つけてくださったプロデューサーの通崎さん。
パンフレットや公式HPにも記載がありますが、
各セクションそれぞれ皆さんの技術の結集があってあの舞台空間が作られ、そして彩られています。
例えば、音楽ひとつ照明ひとつも、
それが心理描写の一つとなり、
演じさせていただくにあたっても、
そこから受け取り表現に代えさせていただいていることが沢山ありました。
colyの担当者さまからも、
稽古場やゲネプロ、本番期間に直接とってもありがたいお言葉をいただいたり、
素敵なお手紙もくださったり、
その全てが頑張る糧になりました。
そして。
最後になりましたが。
マトリの皆さん。

マトリは本当にホームのような温かい場所で、
とても安心できる場所で、
稽古でもマトリでのシーンの時はふっと肩の力を抜けるような時間でした。
みんなそれぞれマイペースですが、
信頼関係と気を遣わないゆるやかさがあって。
それがあの千秋楽の九条家を訪れた後の、
「滞在時間5分で終了か」のマトリシーンの一連にも表れていたのではないかと。
少しお話しすると、
私が階段でちょっと躓いてしまったのですが、
「大丈夫?」というアドリブを挟んでくださったところから、
本当に流れるように本筋に戻っていって私もびっくりしました。
そして座談会をした日に、
由井さん役の岡さん以外全員白いトップスを着ていたのもびっくりな出来事でした。
そこで岡さんだけが同じではなかったのも、
なんだか由井さんみを感じて"マトリだなぁ"とチームワークを感じました。

マトリで円陣をするのが、
毎公演のルーティンでした。
マトリシーンでのゲラ発動話もあるのですが、
少し長くなってしまうのでそちらのお話など配信でゆっくりお話をしようと思います!
太田さんの静かな情熱と時折見える面白さ、周りを見る力で織りなされたエースの青山さん。
岡さんの役への大きな愛が注ぎ込まれた、彩度も高く明確に素敵な異彩を放っていた由井さん。
坂口さんの全く澱みのない優しさと人柄で体現された、マトリを束ねる優しき課長の関さん。
石渡さんのボケツッコミオール5且つ自然体なお芝居の佇まいの、頼れる夏目くん。
田原さんの勉強家な一面で日々深まっていった、今後更なる一面も気になる今大路さん。
服部さんの柔和且つお洒落な雰囲気と合わさったフットワークの軽い優しき渡部さん。






皆さんが真摯に役に向き合われる姿を見て、
その想いの強さに感化され、
私もそれに応えられるよう向き合わなければと臨ませていただきました。
カーテンコールの挨拶でも少しお話させていただきましたが、
頑張りたいと思える理由がここにはいつもあって、
心も毎日元気でしたし「苦」なんて一つも感じることはなくて。
3時間、熱き想いのバトンで物語を繋ぎ、
沢山の頑張りたい理由をくださった皆さんに
心から感謝をしています。
毎日沢山笑えた日々でもありました。
本当にありがとうございます!!
そして。
SNSやお手紙などを通して、
大切に届けてくださったお言葉が、
大きな糧となりました。
ご観劇いただいた皆さまの、
温かい表情と拍手にどれほど救われたか。
千秋楽のスタンディングオベーションも、
うんうんと頷きながら送ってくださった力強い拍手も、
本当にありがたく、そしてとても嬉しかったです。
舞台『スタンドマイヒーローズ』
改めまして、
誠にありがとうございました!!
またお会いできますように。
私も心から願っています。
泉玲役・佐倉花怜

